
「色のはたらきって何?慣用色名って何色覚えればいいの?」
管理人も最初はそうでした。「色のはたらき」という章タイトルだけ見ても、何を学ぶのかピンと来ない。慣用色名に至っては、3級だけで64色。テキストを開いた瞬間に「多すぎる……」と思いました。
でも、色のはたらきは「統一・アピール・意味」の3つに整理するだけでスッキリしますし、慣用色名も覚え方のコツさえ掴めば一気にラクになります。
3級シリーズもいよいよ最終回。前回のインテリア編までに学んだ知識の総仕上げとして、最後まで一緒にいきましょう。

- 色のはたらきは「統一」「アピール・区別」「意味を持つ」の3つ
- 保護色・威嚇色・象徴色など色自体が持つ意味がある
- 慣用色名とは色名から色が連想できるようになった名前
- 3級で出題される64色の覚え方のコツ
色のはたらきとは。3つの視点で整理する
色彩検定3級の公式テキストでは「色のはたらき」を最初の章で扱っています。内容はシンプルで、色が私たちの生活の中で果たしている役割を3つの視点から整理するものです。

同じ色を組み合わせる → 統一感を生む
屋根や壁に同じ色を使うと、その地区全体に統一感が生まれてまとまりのある景観になります。ヨーロッパの街並みが美しく見えるのは、建物の色に統一感があるからです。
身近な例として、お店のスタッフが同じ色のユニフォームを着ることで、チームとしての一体感が生まれ、お客さんから見てもスタッフだとすぐにわかります。
「同じ色を使う=統一感が出る」。シンプルですが、色のはたらきの中で最も基本的な考え方です。

異なる色を組み合わせる → アピールと区別
異なる色を組み合わせることには「目立たせる」「区別する」という2つのはたらきがあります。
色とアピールについて。クジャクの雄の羽が派手なのは、雌にアピールするためです。自然界では、目立つ色を使って相手の注意を引くことが生存や繁殖に直結しています。人間社会でも、セールのポップに赤を使うのは同じ原理です。
色と区別について。サッカーや野球などスポーツのユニフォームで対戦チームの色を分けるのは、選手同士を素早く区別するためです。鉄道の路線図も色で路線を区別しています。異なる色を使うことで、瞬時に「違うグループだ」と認識できるようになります。

色自体に意味を持つ → 心地よさ・見やすさ・イメージ・象徴
色には「組み合わせ」だけでなく、色そのものが意味を持つはたらきもあります。公式テキストでは4つの観点で整理されています。
色と心地よさ。自然の風景の色に美しさを感じるのは、色の調和が心地よさを生んでいるからです。大自然は美しい色に満ちていて、人々はその美しさに驚き、暮らしの中にその彩りを取り入れる努力を続けてきました。

色と見やすさの調節。自然界では、外敵から身を守るために環境に溶け込む保護色と、相手に警戒させて自らの身を守る威嚇色があります。カメレオンが周囲に合わせて体色を変えるのは保護色の例、毒を持つカエルが派手な色をしているのは威嚇色の例です。

色とイメージ。「春」「夏」「秋」「冬」などの季節感や、日常見かけるものの色からイメージを感じ取ることができます。同じ風景でもイメージが分かれるのは、そこに使われている色彩のおかげです。
色と象徴。国旗に使われている色には、その国の理念や理想、民族の団結といった意味が込められています。色を象徴的に用いた代表的な例です。 (参考:公益社団法人 色彩検定協会)

慣用色名とは。色の名前の分類から理解する
色のはたらきに続いて、色彩検定3級のもうひとつの重要テーマが慣用色名です。まず「色の名前」がどう分類されているかを整理します。
色の名前には3種類ある(基本色名・系統色名・固有色名)
色の名前は大きく3つに分類されます。
色名の3分類
- 基本色名:赤・青・黄・緑・白・黒など、最も基本的な色の名前
- 系統色名:「明るい赤」「くすんだ黄緑」のように、修飾語+基本色名で表す名前
- 固有色名:植物・動物・鉱物など、具体的なモノの名前からとられた色名

基本色名と系統色名は「色を正確に伝える」ための名前、固有色名は「色にイメージを持たせる」名前です。検定では、この3つの違いを正確に理解しておくことが大切です。
固有色名とは。植物・動物・鉱物から生まれた色の名前
固有色名とは、植物や食べ物、動物、鉱物、自然現象、顔料・染料などの名前からとられた色の名前です。
例として、桜色・鶯色・山吹色は植物から、チョコレートは食べ物から、ネービーブルーは海軍(Navy)から、生成り色は染めていない布の色からとられています。
固有色名には、色の由来がそのまま名前になっているものが多いため、「なぜその名前なのか」を知ることが暗記の助けになります。

慣用色名とは。「名前を聞けば色が浮かぶ」まで育った名前
固有色名のうち、その色名を聞いただけで色が連想できるレベルまで広く定着したものを慣用色名といいます。
「桜色」と聞けば淡いピンクが浮かぶ。「チョコレート」と聞けば濃い茶色が浮かぶ。このように「名前=色のイメージ」が一致している色名が慣用色名です。
JISでは物体の色を表す慣用色名として269色(和色名147色・外来色名122色)が選定されています。色彩検定3級ではそのうち64色が出題範囲です。

3級64色の慣用色名。覚え方のコツ
64色と聞くと多く感じますが、覚え方にはコツがあります。管理人が実際に試して効果があった方法を紹介します。
和色名と外来色名に分けて整理する
まず64色を「和色名」と「外来色名」に分けるだけで、頭の中が整理されます。
和色名は日本の自然や文化に由来する名前(桜色・鶯色・藤色・紅など)、外来色名は英語やフランス語などに由来する名前(マリンブルー・アイボリー・ラベンダーなど)です。
「これは和色名?外来色名?」と意識するだけで、色名が2つのグループに分かれて記憶に残りやすくなります。
由来で覚えると忘れにくい(桜色・鶯色・マリンブルーなど)
慣用色名は「なぜその名前なのか」という由来とセットで覚えると、格段に忘れにくくなります。
例として、桜色は桜の花びらの淡いピンク。鶯色は鶯の羽のくすんだ黄緑。マリンブルーは海(Marine)の青。名前の理由を知っていると、色のイメージが自然と浮かんできます。
逆に、名前だけを丸暗記しようとすると「似た色が多くてどれがどれかわからない」状態に陥りやすいです。管理人もこの罠にハマりました。

色相系統でグループ化して覚える
もうひとつ効果的なのが、色相の系統ごとにグループ化して覚える方法です。
赤系(紅・朱色・テラコッタなど)、黄系(山吹色・クリーム・ベージュなど)、青系(マリンブルー・ネービーブルー・藍色など)……というように、似た色相の色名をまとめると、違いが比較しやすくなります。
「赤系の中で紅と朱色はどう違う?」という視点で比べると、それぞれの色の特徴が際立って覚えやすくなります。

アプリ・クイズを使って繰り返しが最短ルート
最終的に64色を定着させるには、繰り返しが欠かせません。テキストを眺めるだけでは限界があります。
管理人はまさにテキストの慣用色名ページで挫折して、自分で覚えるためのアプリを作りました。クイズ形式で繰り返すと「見て→選んで→正解を確認する」サイクルが回るため、短期間で記憶に定着しやすくなります。
テキストで挫折した方は、ぜひ試してみてください。



3級シリーズ総まとめ。ここまで何を学んできたか
3級シリーズも今回で最終回です。全10回で学んできた内容を振り返ります。
第1回〜第10回で学んだこと一覧
3級シリーズ 全10回の内容
- 第1回:PCCSとは?ヒュートーンシステムの基本
- 第2回:色の三属性(色相・明度・彩度)
- 第3回:色相配色6種類(色相環の距離で考える)
- 第4回:トーン配色と基本技法
- 第5回:光と色(加法混色と減法混色)
- 第6回:色彩心理(心理効果と視覚効果)
- 第7回:配色イメージ(三属性で印象をコントロール)
- 第8回:ファッションと色彩(基本3色)
- 第9回:インテリアと色彩(住空間の配色)
- 第10回:色のはたらきと慣用色名(今回)









全10回を通して、色彩検定3級の公式テキストの内容をひと通りカバーしました。テキストを読むだけでは眠くなっていた内容も、噛み砕いて整理することで少しずつ頭に入ってきたのではないでしょうか。
管理人の体験談。テキストが頭に入らなかった自分が全10回を書き終えて
正直に言うと、このシリーズを始めたときは「自分が理解できていないことを、人に説明できるのか?」という不安がありました。
でも、書くためにテキストを読み直し、噛み砕いて言葉にする作業を繰り返すうちに、「あ、そういうことか」と腹落ちする瞬間が何度もありました。ブログに書くこと自体がアウトプット学習になっていたんだと思います。
まだ合格していない勉強中の身ですが、このシリーズを書き終えた今、テキストを開いたときの「読める感」が明らかに変わりました。同じように大人の学び直しで苦戦している方の参考になれば嬉しいです。
色彩検定3級の慣用色名はアプリで覚えるのが最速
記事のポイントをまとめます。
- 色のはたらきは「同じ色で統一感」「異なる色でアピール・区別」「色自体が意味を持つ」の3つ
- 色自体の意味には心地よさ・保護色・威嚇色・イメージ・象徴がある
- 色の名前は基本色名・系統色名・固有色名の3種類に分類される
- 慣用色名は固有色名のうち、名前を聞けば色が浮かぶレベルまで定着した色名
- JIS慣用色名は269色。3級の出題範囲は64色
- 覚え方のコツは「和色名/外来色名に分ける」「由来で覚える」「色相でグループ化」
- 最終的にはクイズやアプリで繰り返すのが最短ルート
3級シリーズ全10回、最後まで読んでいただきありがとうございました。テキストを読むと眠くなる人へ向けて書いてきたこのシリーズが、少しでも学習の助けになっていれば嬉しいです。
管理人は引き続き、2級とUC級の6月ダブル合格を目指して勉強を続けます。一緒にがんばりましょう。


