色の三属性とは?色相・明度・彩度を料理の味付けで例えてみた

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「色相・明度・彩度……なんとなく聞いたことはあるけど、3つの違いがよくわからない」

管理人も最初はそうでした。テキストを読んでも「明るさ」と「鮮やかさ」の違いがごっちゃになる。どれがどれかわからなくなる。

ところが、料理の味付けに例えてみたら一発で頭に入ってきました。色相=素材、明度=塩加減、彩度=旨みの強さ。この3つが揃って初めて「その色」が完成する。

この記事は色彩検定公式テキストシリーズの第2回です。前回のPCCS記事で「色の住所システム」を学びましたが、その住所を構成する3つの要素が今回の「色の三属性」です。PCCSをより深く理解するためにも、ここはしっかり押さえておきましょう。

この記事のポイント
  1. 有彩色と無彩色の違い
  2. 色相(どんな色みか)とは何か
  3. 明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)の違い
  4. 三属性を使いこなすと色の説明が正確になる
目次

色の三属性を料理の味付けで理解する

難しく考える前に、まず料理の例えで全体像をつかんでしまいましょう。

「色相・明度・彩度」は「素材・塩加減・旨み」に対応する

料理を作るとき、少なくとも3つの要素が必要です。何の素材を使うか、塩加減はどうするか、旨みの強さはどうするか。この3つが揃って初めて「その料理」が完成します。

色も同じです。

  • 色相(しきそう)=素材:何の色みか。赤か、青か、黄か。料理でいえば「鶏肉か魚か野菜か」を決める属性。
  • 明度(めいど)=塩加減:色の明るさ。薄味(明るい)か濃い味(暗い)か。白に近いほど高明度、黒に近いほど低明度。
  • 彩度(さいど)=旨みの強さ:色の鮮やかさ。あっさり(くすんでいる)かこってり(鮮やか)か。純色に近いほど高彩度、灰色に近いほど低彩度。

この3つが揃って初めて「その色」が完成します。どれかひとつでも変わると、まったく違う色になります。

有彩色と無彩色。三属性をすべて持つ色と明度だけの色

色には大きく分けて2種類あります。有彩色無彩色です。

有彩色は色相・明度・彩度の3つをすべて持つ色です。赤・青・黄・緑など、いわゆる「カラー」の色はすべて有彩色です。

一方、無彩色は色相と彩度を持たず、明度のみで表される色です。白・グレー・黒がこれにあたります。 (参考:公益社団法人 色彩検定協会)

料理で例えると、無彩色は「塩だけの味付け」です。素材感も旨みもなく、明るさ(塩の強さ)だけがある。白は塩が少なくて薄味、黒は塩がきつくて濃い味、グレーはその中間というイメージです。

  • 有彩色:色相・明度・彩度の3属性をすべて持つ。赤・青・黄・緑など。
  • 無彩色:明度のみを持つ。白・グレー・黒。色相・彩度はゼロ。

色相とは「どんな色みか」を表す属性

3つの属性のうち、まず「色相」から理解しましょう。最もイメージしやすい属性です。

色相は「料理の素材」。何の色かを決める属性

色相とは、赤・黄・緑・青といった「色みの性質」を表す属性です。虹の7色のように、色は光の波長の長い方(赤)から短い方(紫)へ連続的に変化します。この色みの変化を円形に並べたものが「色相環」です。

料理で例えると「素材」です。鶏肉か魚か野菜か。素材が変われば料理の種類そのものが変わるように、色相が変われば色みそのものが変わります。

PCCSでは色相を24段階に分類し、1〜24の番号をつけています。前回の記事で詳しく解説しましたので、あわせて読んでみてください。

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同じ「赤」でも全然違う色になる理由

ここが三属性の面白いところです。色相が同じ「赤」でも、明度と彩度が変わると全然違う色になります。

  • 赤の色相+高明度+低彩度 = ピンク
  • 赤の色相+低明度+高彩度 = えんじ色・ワインレッド
  • 赤の色相+中明度+低彩度 = くすんだサーモンピンク

料理で例えると「素材は鶏肉でも、塩加減と旨みで唐揚げにも塩蒸し鶏にもなる」という感覚です。素材(色相)は同じでも、残りの2つで全然違う仕上がりになる。これが色の三属性の本質です。

明度と彩度の違いをざっくり理解する

三属性の中で最も混乱しやすいのが「明度」と「彩度」の違いです。ここをしっかり区別できると、色の見方が大きく変わります。

明度は「色の明るさ」。白に近いほど高く黒に近いほど低い

明度は色の明るさを表す属性です。白に近い明るい色を高明度、黒に近い暗い色を低明度、その中間を中明度といいます。

料理で例えると「塩加減」です。薄味が高明度(白に近い)、濃い味が低明度(黒に近い)のイメージです。

具体例を挙げると、赤の明度を上げていくとピンクになり、明度を下げていくとマルーンや暗い赤になります。色みは変わらず、明るさだけが変化します。 (参考:公益社団法人 色彩検定協会)

彩度は「色の鮮やかさ」。純色に近いほど高く灰色に近いほど低い

彩度は色の鮮やかさを表す属性です。純色(混じりけのない鮮やかな色)に近いほど高彩度、灰色に近いほど低彩度になります。

料理で例えると「旨みの強さ」です。あっさりが低彩度(くすんでいる)、こってりが高彩度(鮮やか)のイメージです。

無彩色(白・グレー・黒)は彩度がゼロの状態です。色みがまったくなく、鮮やかさも存在しない。

明度と彩度が混乱しやすい理由と見分け方

明度と彩度は似て非なる概念です。混乱しやすい理由は、「明るい色=鮮やかな色」ではないからです。

  • 明るいのに地味な色:高明度+低彩度 = パステルカラー(薄いピンク・薄い水色)
  • 暗いのに鮮やかな色:低明度+高彩度 = えんじ色・ネイビー
  • 明るくて鮮やかな色:高明度+高彩度 = ビビッドな黄色・蛍光色
  • 暗くて地味な色:低明度+低彩度 = カーキ・モスグリーン

見分け方のコツはシンプルです。明度は「白黒写真にしたときの明るさ」で判断する。彩度は「どれだけ鮮やかか・グレーに近いか」で判断する。この2つの軸を別々に考えることが大切です。

色の三属性を使いこなすと色の説明が正確になる

三属性の概念を覚えると、色の見方と伝え方が大きく変わります。

「青っぽい」より「高明度・低彩度の青系」のほうが伝わる

「なんか青っぽい色にしてください」という指示と、「高明度・低彩度の青系にしてください」という指示では、相手に伝わる情報量がまったく違います。

色の三属性を共通言語として使うことで、あいまいな色の説明をできるだけ正確に共有できるようになります。Webデザインを学んでいる管理人にとって、この「色を言葉で正確に伝える力」はまさに実務に直結するスキルだと感じています。

PCCSのトーンは三属性の「明度×彩度」をまとめた概念

前回のPCCS記事で「トーン」という概念を学びました。実はトーンは、三属性のうちの明度と彩度を組み合わせた概念です。

つまり「vividトーン」とは「高彩度・中高明度」の状態のことであり、「paleトーン」とは「低彩度・高明度」の状態のことです。三属性を理解すると、PCCSのトーンがなぜあの位置にあるのかが腑に落ちてきます。

「あ、そういうことだったのか!」という気づきが積み重なると、色彩検定の学習が一気に楽しくなってきます。管理人もこの繋がりに気づいたとき、少しテンションが上がりました(笑)。

色の三属性は色相・明度・彩度の3つの軸で色を正確に表す仕組み

記事のポイントをまとめます。

  • 色の三属性とは色相・明度・彩度の3つ。この3つが揃って初めて「その色」が完成する
  • 有彩色は3属性をすべて持つ。無彩色(白・グレー・黒)は明度のみを持つ
  • 色相=色みの種類(何の色か)。同じ色相でも明度・彩度で全然違う色になる
  • 明度=明るさ(白↔黒)。彩度=鮮やかさ(純色↔グレー)。この2軸は別々に考える
  • PCCSのトーンは明度×彩度の組み合わせ。三属性を理解するとトーンの位置関係が腑に落ちる

料理の味付けのように、3つの軸を別々に意識するクセをつけると、色を見る目が変わってきます。管理人もまだ訓練中ですが、街中の色を見て「あれは中明度・低彩度の青系かな」と考えるようになってきました。

次回・第3回は「色彩調和の基本」をお届けします。配色のルールを学ぶ前に押さえておきたい考え方を、ざっくり解説します。

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